オーナー通信 Owner News

　今年の繁忙期は、1月に緊急事態宣言が発出され福岡県も対象区域となり、不要不急の外出・移動の自粛や飲食店の営業時間短縮等の要請が出されました。2月末には福岡県は緊急事態宣言が解除されましたが一都三県は3月中旬まで延長となり、今回の繁忙期にさまざまな影響が出ました。
　その中でも大きく影響したのが企業の人事異動です。感染拡大の収束の見通しが立たないことから多くの企業では異動数の抑制や異動時期の延期等が検討され、県をまたぐ異動は行わないとする企業もございました。このため、北九州市・行橋市においても異動によるお部屋探しの需要は減少しており、3月にはやや増加したものの例年の2割程度減少しました。一方で、コロナ禍であっても業務拡大による新規採用や社宅建て替えによるお部屋探し等のご用命を、お取引企業からいただくこともございました。今後、異動時期がずれ込み例年とは違った時期での退去や入居が十分考えられますので、引き続き企業動向に注視してまいります。
　個人のお客さまは住み替え需要が前年を超え増加しました。コロナ禍でのお部屋探しの特徴としては、安価でかつ、勤務先や駅までの近さを重要視しない等今までとは異なる価値観でお部屋探しをされる方やリモートワークを行うため広くて部屋数が多い物件を求める方がいらっしゃいました。
　大学入学によるお部屋探しについては、オンラインでの授業開始によりお部屋探し依頼数の減少が心配されましたが、概ね例年通りで推移しました。今後、社会情勢の影響や大学の授業方針によっては再び帰省や退学による住居の解約が発生することも考えられます。入居者募集条件などの見直しが必要となる可能性がございますので、その際は弊社よりご提案いたします。　
　また、弊社では昨年3月からオンラインでお部屋探しができるよう準備し、お部屋探しのみならず、不動産に関するオンラインでのご相談やオンラインセミナーを実施してきました。その甲斐もあり、今年1月、特に緊急事態宣言発出後からオンラインでお部屋探しのご相談、物件内覧をするお客さまが急増しました。オンライン接客をご希望される方は、やはり遠方にお住まいで転勤や大学入学によるお部屋探しのお客さまが多く、物件内覧もＶＲ（ヴァーチャルリアリティ）で可能なため、お客さまへのサービス向上はもちろん、店舗滞在がないため感染予防にも繋がっています。コロナ禍により、オンラインを活用したサービスはお客さまへ急速に浸透しており、変化対応能力の重要性を実感しました。
　コロナ禍でみえた新たなニーズは、アフターコロナにおいても求められると予想されます。今までとは異なる価値観に合わせた部屋づくりやお客さまへのアプローチ方法など、社会の変化を見極めながら臨機応変に対応し、家主さまやお客さまをしっかりサポートしてまいります。

（営業統括室／岡部）